歯の先天性欠如について
こんにちは。東京都墨田区の菊川レオン歯科クリニックです🦁
今回は、先天性欠如についてお話しします。
皆さまは乳歯と永久歯がそれぞれ何本あるかご存知ですか?
本来乳歯は上下合わせて20本、永久歯は親知らずを除くと28本あります。
しかし、何らかの原因で生まれつき歯がないことを「先天性欠如」と言います。
これは病気によって起こるものではなく、歯が作られる過程での形成異常の一つです。
先天性欠如の原因
先天性欠如の原因は、はっきりと分かっていません。
・遺伝的要因
・歯の形成段階(妊娠中)の栄養不足
・全身疾患
・薬の副作用
・放射線の影響
・食生活の変化による顎の縮小化
など、様々な説はありますが、関連性があるかはっきりと分かっていないのが現状です。
リスク
先天性欠如がある人は、乳歯が抜けた後に生えてくる永久歯のスペースが余ってしまうことが多いです。それにより、以下の様な問題が生じます。
・隣の歯が倒れ込んできて歯並びや噛み合わせが悪くなる
・すきっ歯になり見た目にコンプレックスを抱くようになる
・残っている他の歯に負担がかかる
特に噛み合わせはお口の健康だけでなく、全身の健康に影響を与えます。
・噛み合わせの力で歯がダメージを受けやすい
・虫歯、歯周病、口臭のリスクが高い
・顎関節症が発生しやすい
・発音や滑舌に影響を与えることがある
・頭痛、肩凝り
などです。
治療法
先天性欠如がある場合は、以下の様な治療を行います。
・乳歯の長期保存
毎日の正しい歯磨きや、定期的な歯科検診が大切です。
・補綴物やインプラントによる補填
乳歯が抜けてしまった場合、入れ歯、ブリッジ、インプラントで歯列の隙間を補填します。
・歯列矯正による歯並びの調整
歯並びと噛み合わせの状態によりますが、矯正治療を行って、先天性欠如によって余ったスペースを埋めたり、そのスペースを利用して歯並びや噛み合わせを整えます。
お子さまの乳歯が生え変わらない、すきっ歯が気になる、健康診断で指摘されたときなど、歯科医院に足を運んでみましょう。
先天性欠如は歯科医院でのレントゲン撮影で調べることができます。
たまたま定期検診の為に歯科医院を受診して、レントゲン撮影をした時に先天性欠如が判明するケースもあります。
先天性欠如だと判明した場合は、これからどうしたら良いか一緒に考えていきましょう。
記事監修
菊川レオン歯科クリニック
院長 新井 一平
資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会専修医
- 日本歯科審美学会
修了コース
- Straumann Immediate & Esthetic Implantコース修了
- Straumann Overdentureコース修了