過剰歯について
こんにちは。東京都墨田区の菊川レオン歯科クリニックです🦁
今回は、過剰歯についてお話しします。
過剰歯とは、通常の歯の本数よりも多く生えてしまっている歯のことを言います。
30〜40人に1人の割合で過剰歯がある人がいて、女性よりも男性に多く見られると言われています。
また、一本だけの場合もあれば、複数本ある場合もあります。
原因
歯が作られる段階で、顎の歯の中の「歯胚」という歯の卵が余分に作られてしまったり、二つに分かれてしまったりすることで、過剰歯ができることが分かっています。
歯胚に異常が現れる原因は、まだ分かっていません。
種類
過剰歯は、「順正」と「逆性」の2種類があります。
順正は、普通に生える歯と同じ向きの歯です。
逆性は、顎の骨の中に埋まった形のものを言います。多くの場合そのままの向きでは生えてきません。
過剰歯がこの2種類のどちらなのかで、治療法が変わってきます。
過剰歯によるトラブル
・永久歯が生えてこない
過剰歯があるために、永久歯が正常に成長できず、生えてくることができない場合があります。
これにより、上の前歯の永久歯が生えてこないと言うトラブルが多く見られます。
・上の前歯に隙間が開いてしまう
2本の前歯の真ん中に過剰歯があると、正常な歯を押して生えてきた影響が真っ直ぐ生えることがで
きなくなります。
それにより隙間が空いたり、八の字の様に生えてきてしまいます。
・永久歯の歯根を溶かしてしまう
過剰歯が埋まっている場所が悪く、そのまま成長すると、正常な永久歯の根元を溶かしてしまうこと
があります。
永久歯の根元にあるセメント質が傷つくと、内側にある象牙質にもダメージが及びます。
そして、さらに内側にある神経にも永久歯を与えます。
神経が死んでしまうと、永久歯が抜けやすくなってしまいます。
・嚢胞(のうほう)ができる
嚢胞とは、白血球の死骸が膿として溜まった袋の様な形をしたものです。
歯茎の中に過剰歯があると、その周りに嚢胞ができることがあります。
・細菌感染の恐れがある
ひどい虫歯になり、神経が死んでしまった場合、その虫歯の周りに過剰歯が埋まっていると、過剰歯
にも細菌が感染することがあります。
そうすると、強い痛みや腫れがと言う症状が出ます。
治療法
・順正過剰歯の場合
時期がくればそのままの向きで生えてくることが多いです。
そのため、生えるのを待ってから抜くと言う方法で治療します。
・逆性過剰歯の場合
骨の奥深くにあり、近くの歯に影響を与える心配がない場合は、抜かずに様子を見ることもありま
す。
近くの歯を押してしまったり歯並びが乱れるなど、考えられる悪影響が大きい場合は、抜く必要があ
る場合が多いです。
歯科医院で診察を受けて過剰歯があると分かったら、お子さまも大人の方も医師と治療が必要かどうか相談しましょう。
お口の中には虫歯の様に目に見える病気もあれば、今回の様に目に見えないことも沢山あります。
定期的な検診を受けて、お口の中から体の健康を守っていきましょう。
記事監修
菊川レオン歯科クリニック
院長 新井 一平
資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会専修医
- 日本歯科審美学会
修了コース
- Straumann Immediate & Esthetic Implantコース修了
- Straumann Overdentureコース修了