パノラマレントゲンについて
こんにちは。東京都墨田区の菊川レオン歯科クリニックです🦁
歯科にはいくつかレントゲンの種類があります。今回は、パノラマレントゲンについてお話しします。
パノラマレントゲンとはパノラマレントゲンはお口の中全体が2次元的平面にうつるレントゲンです。歯を中心にして、上下の顎の骨や上顎の骨にある上顎洞まで映ります。初診時に全体を把握するためにとらせていただくことが多いです。
また、定期健診に移行後、2年おきくらいに撮ることをおすすめしています。レントゲンでは固い組織が白く、やわらかいものが黒く映ります。歯科材料には造影剤が入っているので、むし歯の治療したところをレントゲンで確認することができます。
パノラマレントゲンでわかること
・むし歯の状態がわかる
歯の治療痕、むし歯の大きさ、歯と歯が隣り合った場所にむし歯があるか、詰め物の下のむし歯はあるか視診とあわせてむし歯の診断をします。
・今までに根管治療を受けた歯の予後はどうか
根管治療をした歯は、病気の再発を起こす場合があります。根につめたお薬の状態の確認や膿ができていないか確認することができます
・歯周病の診断
歯を支えてくれている、歯槽骨の吸収の程度を確認することができます。慢性的ではない限局的な歯周病は進行が速いため、初期の治療が重要です。パノラマレントゲンとあわせて歯周ポケット検査をし、歯周病の診断をします。
・歯石がついているか
大きな歯石はレントゲンにうつります。歯肉の中にあるものは目視では見えないため、レントゲンで歯石を確認することができます。
・親知らず
親知らずの生えてくる向きや、隣の歯に影響があるか確認することができます。抜歯する必要があるか診断します。抜歯するときは、安全に抜くために、CT撮影を行い神経の位置や、根の曲がりや形をみながら抜歯します。
・歯の生え変わり
歯がなかなか抜けない、永久歯がはえてきたのに乳歯がぬけない、歯が抜けたのになかなか生えてこないなどありましたら、レントゲンで確認することができます。パノラマレントゲンで確認すると、生えてくる準備をしている永久歯の確認や、乳歯の後の永久歯がない先天欠如があるか、過剰歯があるか確認することができます。
被曝について
パノラマレントゲンによる被曝は0.03ミリシーベルト程度で、被ばく量は少ないとされています。東京からNYへ飛行機で往復したときに受ける被ばく量は0.1ミリシーベルトと言われています。比較するとパノラマレントゲンの被ばく量はかなり微量であることがわかります。
視診では見えにくいところも発見することができます。初診時に全体チェックのためにパノラマレントゲンをとり、また変わりがないか症状がなくても2年おきくらいにレントゲンをとることをおすすめします。
歯周病やむし歯は急速に進行する場合があります。予防できるうちに早期発見できるようにしましょう。
記事監修
菊川レオン歯科クリニック
院長 新井 一平
資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会専修医
- 日本歯科審美学会
修了コース
- Straumann Immediate & Esthetic Implantコース修了
- Straumann Overdentureコース修了