歯が痛む時の症状別の原因
こんにちは。東京都墨田区の菊川レオン歯科クリニックです🦁
今回は、歯が痛む時の症状別の原因についてお話しします。
冷たいものや甘いものを食べたときにしみる
冷たいものや甘いものを食べた際にしみる症状には、以下の原因が考えられます。
・知覚過敏
知覚過敏は、エナメル質が摩耗したり、歯茎が退縮したりすると、歯の内部にある象牙質が露出し、歯が冷たさや熱さ、甘さなどに過敏に反応する状態をいいます。むし歯ではないのに冷たいものがしみたり、熱いものを食べて歯が痛いと感じたら、知覚過敏の疑いがあります。知覚過敏は一過性であるのが特徴で、日常的に痛みはありません。
・初期のむし歯
むし歯の初期段階では、痛みがでることはほとんどありません。ただ、むし歯菌の出す酸によって歯の表面にあるエナメル質が溶かされ初めているので冷たいものや甘いものでしみることがあります。この段階のむし歯であれば、適切なブラッシングでむし歯の進行を防ぐことができます。
噛むと痛い
普段は痛くないけど、食べるときに噛むと痛む場合には、歯根膜炎が考えられます。歯根膜とは、歯と顎の骨の間にある線維性の組織でとても敏感です。歯根膜に炎症が起きると、歯と歯が触れ合っただけでも痛むことがあります。歯根膜炎の原因には、以下の原因が考えられます。
・進行したむし歯
噛むと激痛が走る場合には、むし歯が原因で歯根膜が細菌感染している可能性が高いです。昔に治療をし、詰め物をした歯がむし歯になり、気づかぬうちにむし歯が進行し歯根膜炎になることがあります。この場合、根管治療になることが多いです。
・歯周病
歯周病は歯茎や歯を支える骨に炎症が起きる病気で、日本人の約8割が罹患しているといわれています。歯周病が進行し、歯がグラグラしている場合に歯根膜炎が起きやすいため、噛むと痛みがでることがあります。歯周病の治療には、適切なブラッシングと歯科医院での定期的な検診、クリーニングが大切になります。
歯を触ると痛い
歯を触ったり押したりする際に痛む場合には、以下の原因が考えられます。
・根尖性歯周炎
根尖性歯周炎は、歯の根っこの周囲に炎症が起き膿が溜まっている状態です。過去に神経の治療をしたことある歯に起こりやすく、神経のない歯は免疫力がなく細菌感染しやすいため、噛んだり押したりすると痛みを感じるようになります。この場合、再度根管治療になることが多く、早めの治療と診断が求められます。
・歯根破折
歯根破折は、歯の根っこが割れたり、ヒビの入っている状態です。神経のない歯は、歯の強度が落ちるため歯根破折が起こりやすくなります。歯へのヒビが深い場合だと、抜歯になってしまうことが多いため、早めの受診が必要です。
歯茎の腫れや痛みがある
歯茎が痛い原因はさまざまですが、以下の原因が考えられます。
・歯肉炎や歯周炎
歯肉炎や歯周炎は、歯や歯茎にプラーク(歯垢)が溜まり、炎症を引き起こすことで発生します。歯肉炎がさらに進行すると歯周炎になり、歯肉炎と歯周炎をまとめて歯周病と呼びます。適切なブラッシングをすることで、歯肉炎による腫れや出血はおさまりますが、歯科医院での定期的な検診、クリーニング、自分にあったブラッシング指導を受けることも大切になります。
・親知らずによる炎症
親知らずは横向きや斜めなど曲がって生えてきやすく、歯の周りに隙間ができてしまい細菌が入り込み、炎症が起きやすいです。親知らず周りに起きる炎症を智歯周囲炎といい、腫れや痛みを伴います。
何もしなくても痛い
何もしなくても歯がズキズキ痛む場合には、むし歯が神経まで到達してしまった大きなむし歯の場合が多いです。
むし歯の進行のステージでいうとC3以上のステージにあたります。神経までむし歯菌に侵されてしまうと神経が炎症を起こし(歯髄炎)何もしなくてもズキズキと痛みが出てきます。
この場合、できるだけ早急にむし歯をとり、神経の治療をすることで歯を残すことができます。
歯が痛い、しみる、歯茎が腫れたなど何かしら症状が出ている場合には、歯や歯茎に何か問題が起こっていることが考えられますのではやめに歯科医院に行くようにしましょう。また、早期発見・早期治療ができるように定期検診にも行きましょう。
記事監修
菊川レオン歯科クリニック
院長 新井 一平
資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会専修医
- 日本歯科審美学会
修了コース
- Straumann Immediate & Esthetic Implantコース修了
- Straumann Overdentureコース修了