喫煙がもたらすお口への影響
こんにちは。東京都墨田区の菊川レオン歯科クリニックです🦁
今回は、喫煙がもたらすお口への影響についてお話しします。
喫煙をするとがん、心疾患や動脈硬化などの循環器の疾患、COPDや肺炎などの呼吸器の疾患、Ⅱ型糖尿病、歯周病などたくさんの病気の原因として知られています。
歯周病になりやすくなる
喫煙をするとニコチンや一酸化炭素などの毒素が歯茎や口腔粘膜から入り、毛細血管が収縮し、血流を悪化させます。血流が悪くなることにより、出血しにくくなり、歯周病の小さいサインである歯肉からの出血を見逃します。また血流が悪くなることにより、歯周病菌が増加し、炎症状態が続くことにより悪化します。
また、歯周病治療を行っても喫煙により免疫力・治癒力が低下するので、治りが悪くなります。
口腔がんのリスク増加
タールに含まれる発がん性物質によりがんのリスクが増加します。非喫煙者と比べると口腔がんの発生のリスクが約7倍高く、死亡のリスクが約4倍高いといわれています。
がん全体でみると口腔がんは全体の1~3%です。口腔がんは他の臓器と比べると目で見えやすいので早期発見・治療をすることで、口腔内のがんの切除の範囲の減少や、死亡のリスクを下げることができます。合わない被せ物や入れ歯があったり、2週間以上口内炎が治りにくかったり、しこりや腫れがあったりしませんか?
がんになる前に前がん病変で発見するケースも多くあります。早期発見・治療はご自身で、鏡でお口の中を観察することや、定期検診が大切です。
着色がつきやすい
歯の着色には細菌は含まれませんが、ざらざらするので汚れが付着しやすい状態になります。歯だけではなく、歯茎も黒ずみます。酸素不足により歯茎の色が悪くなり、タールによりメラニン色素が沈着します。
当院では歯茎の黒ずみをとるガムピーリングや、歯の着色を、歯面を傷つけずに除去するエアフローを行っています。
インプラント治療との関係
喫煙でのニコチンや一酸化炭素により血管の収縮がおき、インプラントが骨に定着するために必要な酸素や栄養が行き渡らず、定着に時間がかかったり、定着せずに脱落したりする可能性があります。また、白血球の活動が抑制され、免疫力が低下することにより、傷口も治りにくくなり感染のリスクが上がります。インプラントが定着した後も、インプラント周囲炎のリスクが上がります。
喫煙は、さまざまな病気を引き起こし死亡のリスクまで上がります。簡単にやめられるものではないですが、後悔する前にリスクを知っておくことも大切です。
また、喫煙による歯周病や口腔がんのリスクを下げるために、定期的に歯石を除去すること、歯、口腔粘膜、舌に変わりがないかチェックをするために、定期検診に是非いらしてください。
記事監修
菊川レオン歯科クリニック
院長 新井 一平
資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会専修医
- 日本歯科審美学会
修了コース
- Straumann Immediate & Esthetic Implantコース修了
- Straumann Overdentureコース修了